【読書感想】Google式10Xリモート仕事術

Google最高位パートナー平塚知真子さん著作の実用書です。タイトルにあるように、リモート強者になって、仕事を10倍変化させるための本です。

内容紹介

Google 認定トレーナー、初の単著。”日本一のマーケッター”神田昌典氏大絶賛!発売たちまち3刷!「10%改善するより10倍にするほうがカンタン」というGoogle急成長の根幹Google式10X(テンエックス)思考で”リモート弱者”が”リモート強者”に変わる。Googleの約70アプリを「10」に厳選した「10X(テンエックス)・10(テン)アプリ」で成果10倍。「10X」を支える3種の神器、コミュニケーション、コラボレーション、マネジメント(CCM)を「Google式10Xコミュニケーション術」「Google式10Xコラボレーション術」「Google式10Xマネジメント術」として本書に収録。史上最強10の武器(アプリ)で成果10倍! あなたはまだホントのGoogleを知らない。

ーGoogle 式10Xリモート仕事術 | ダイヤモンド・オンラインー

読書感想

読みようによっては、Googleの最高位パートナーの方が、Googleの数あるサービスを利用して、10倍の仕事をしようという或る種の自画自賛本になっているかと思います。10倍、10Xといった単語が、やや興奮気味に踊っているので、その実態に触れないと何を言ってるのかチンプンカンプンでしょうね。

実用本なので、何か感銘を受けるというよりは、知らなかったことに対する新たな発見を見出すためなんですが、まずもってGoogleですから、ネット主体になることは当然です。さらに一言で言ってしまえば、Googleの無料サービスをチームで連携して活用し、時間を節約して、効率よく仕事を進めようということです。

肝となるのは、クラウドであり、共有であり、連携であり、時短であり、効率です。さらに、一人で一つではなく、大勢で色んなアイテムを駆使して一つに集約するというマルチアイテム、マルチタスクです。

テーマとしては、組織やチーム全体の仕事効率アップを図るための処方ですから、「Google Keepの画像をテキスト化する機能は便利」みたいなのはありますが、個人で利用する場合の、例えば「Gメールの使い方の裏技」みたいな細かい内容ではありません。そういう意味では、普段の仕事をチームで動かしていない人には、あまり意味の無い本と言ってもいいでしょう。

もう一つ言えるのは、確かにサービスそのものは無料で提供されているので、使って損はないどころか、使わないと損なものばかりです。

たしかにそうなんですが・・・、

例えば、ITスキルがバリバリの新入社員が会社に入って、その会社の非効率さに唖然として、Googleを使えばもっと効率良く作業出来ますよと言ったところで、古株のおじさんたちには耳を傾けてもらえないでしょうね。むしろ、それを言ったことによって、会社や業界の古い体質の勉強になったとか言ったら笑い話になりそうですが、当然のことながら使う人たち全般のスキルにも関わってきますし、もちろん組織をそれなりに動かす力も必要になってきます。そうでないと無用の長物、宝の持ち腐れ、猫に小判、豚に真珠です。さすがにそこは社風や人間関係、処世術の問題になってきますから、別のところで勉強するしかないでしょう。ですから、そういうことを気にしない、むしろマネージャー的な人や管理職の人が使う分には、非常に役に立つ内容ではないかと思います。

内容的には、例えばスプレッドシートを共有して作業の進捗状況を確認、コメントで指示を出したりなど、私自身もすでに活用していることなどもあり、サブタイトルにあるような、とても耳新しく斬新なことばかり書いてあるかと言われると果たしてどうかなという気もしますが、1,2時間もあれば読破できますので、今までエクセル一辺倒で、Googleのサービスなどほとんど使ったことはないという方は一読しても良いのではないでしょうか。

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