著作権保護法と江戸川乱歩

このほど江戸川乱歩の怪人二十面相が青空文庫に登場したそうです。私が物心ついてから最初に手にしたハードカバーの単行本でした。


それが没後50年を経過したことで著作権の保護期間が終わってパブリックドメインとなり、文字通り晴れて、「青空文庫」で公開となったわけです。

図書カード:怪人二十面相 2016-04-11 23-06-29

青空文庫

当時はまだその内容を全部理解するには知識も経験も足りませんでしたが、名探偵明智小五郎の名推理や怪人二十面相との対決、少年探偵団の活躍などは楽しみでした。そのシリーズ本も数冊買って学級図書に持って行ったところ、同級生が私の持っていないものを提供したりもしていました。

そこから、名探偵シャーロック・ホームズや怪盗ルパンといった小説もあることを知り、やがて横溝正史の名探偵金田一耕助などにも興味が湧くようになりました。ペンネームの江戸川乱歩というのは、アメリカの小説家「エドガー・アラン・ポー」をもじったものです。

ちなみに、横溝正史の著作に出てくる探偵金田一耕助は、高名な言語学者「金田一京助」からとったものですが、子供が金田一春彦、その長男がロシア語学者で慶應義塾大学教授金田一真澄で次男の金田一秀穂は日本語教師で杏林大学外国語学部教授と言語学一族です。

ところで、著作権保護期間が50年というのは世界の大勢からみるとちょっと短めで、欧米などでは現在は70年になっているようですね。これも最初50年だったものを70年に伸ばしたようです。利権に関わることは揉め事にも繋がりますが、日本でもこの著作権保護期間については議論があるようで、今回TPPに加盟したことで他の国と同じ70年にするべきだという意見が強くなってきているようです。

自分が死んだあとのことを著作権者自身がどうこうすることも出来ないでしょうが、著作権は元の保有者だけのものではなくて、その権利を持っている個人や団体、あるいは国にとっても貴重な財産です。遺産的なものと考えればそれをどう扱うかは著作権者には気になるところでしょう。特にTPPでは、著作権侵害の非親告罪化という問題もありますから、この著作権期間は非常に重要なものとなってきます。

今後どうなっていくのか注目しておく必要がありそうですが、仮に著作権保護期間が70年に延びたとしたら、一度消えた著作権が復活するのでしょうか。その辺の扱いも難しそうです。政策的な問題で期間が長い方が良いものもあれば、逆に早くパブリックドメイン化して多くの人に広めたほうが良い場合もあるでしょうから、議論は慎重にお願いしたいと思います。

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