2020本屋大賞ノミネート作品

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【読書感想】熱源

第162回(2019年下半期)直木賞受賞、また、2020年度本屋大賞第5位に選ばれた川越宗一さん著の作品です。樺太を舞台に、当時そこで暮らしたアイヌの人たち、理不尽な理由で流刑にあったポーランド人の学者など、実在した人たちが自らの民族と祖国にかけた熱い思いと愛情、誇りをかけた戦いを描いた物語です。
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【読書感想】夏物語

芥川賞作家の川上未映子さん著作、2020年本屋大賞第7位の作品です。500ページを超える大長編作になっていますので、読み応えは十分です。内容的にはAIDをきっかけにした家族愛、親子愛、あるいは精神論や倫理観の葛藤について書かれているようにも思えますが、おそらくはそうした選択をする女性の生き様を描いて、それを読者に問うているのではないかと思います。
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【読書感想】線は、僕を描く

2020年(第17回)本屋大賞第三位、砥上裕將さん著作の小説です。『黒白の花蕾』というタイトルで、講談社が主催する第59回メフィスト賞を受賞した作品を改題したものになります。著者の砥上さんは、プロフィールでは水墨画家となっていますが、本作で作家デビューしたと言ってもいいでしょう。なお、本作は『週刊少年マガジン』で漫画化連載されています。
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【読書感想】ノースライト

2020年本屋大賞第4位、横山秀夫さん作の小説です。こちらは本屋大賞以外にも、「週刊文春ミステリーベスト10 2019」国内部門で第1位、「このミステリーがすごい!2020年版」国内編でも、「 medium 霊媒探偵城塚翡翠」に続いて2位になっています。著者の横山秀夫さんは、これまでにも数多くのミステリー小説を発表していますが、そのいくつかが映画化、ドラマ化されています。
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【読書感想】medium[メディウム]霊媒探偵 城塚翡翠

2020年本屋大賞第6位、その他に、「このミステリーがすごい!」(宝島社)2020年国内編の第1位、「本格ミステリ・ベスト10」(原書房)の2020年版国内ランキングの1位、「2019年ベストブック」(Apple Books)の「2019年ベストミステリー」と主要ミステリーランキングにおいて3冠を獲得した相沢沙呼さん著作のミステリー・サスペンスです。
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【読書感想】ライオンのおやつ

小川糸さん著作、2020年(第17回)本屋大賞第二位の作品です。タイトルだけから想像すると、アフリカのサバンナの生存競争かなとか、あるいは動物園の飼育日記のようなものかなという印象を受けますが、内容はまったく違って、ここで言う「ライオン」というのはホスピスの名前になります。ですので、「ライオンのおやつ」というのは、そのホスピスで出されるおやつのことを指します。
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【読書感想】店長がバカすぎて

早見和真さん著作、2020年本屋大賞第9位の作品です。角川春樹事務所の公式サイトによれば、発売日が2019年7月13日となっていますので、奇しくも今私がこれを書いている、ちょうど一年前に発売された作品のようです。ここに出てくる店長は書店の店長です。
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【読書感想】むかしむかしあるところに、死体がありました。

青柳碧人さん著作の2020年本屋大賞第10位の作品です。タイトルからわかるように、昔話をモチーフにして、それに殺人事件を脚色した構成になっています。誰でも知っている昔話のパロディ的作品ですから、読むのに特に苦労はありません。ただ、昔話の殆どの締めが「めでたしめでたし」で終わるところを、わざわざ殺人事件を絡めているわけですから、少なくとも愉快な展開ではありません。
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【読書感想】ムゲンのi

知念実希人さん著作の2020年本屋大賞第8位の作品です。最初はファンタジー要素が強いように思いますが、読み進めていくうちに、段々とミステリー色が強くなってきます。上下巻でかなりの大作になっていますが、その世界観に没入出来る方なら一気読みも可能でしょう。
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